【イスタンブール時事】トルコで14日、5年の任期満了に伴う大統領選挙が行われ、即日開票された。続投を目指すエルドアン大統領と、野党統一候補のクルチダルオール氏の得票率はいずれも当選が決まる50%に到達せず、高等選挙委員会は15日、両氏による決選投票が28日に行われると発表した。
 エルドアン氏の得票率は開票がほぼ終了した段階で49.5%。クルチダルオール氏は44.9%だった。
 過去20年以上にわたって政界に君臨するエルドアン氏の強権的な政治手法の是非が最大の焦点だった。エルドアン氏は15日未明、首都アンカラで演説し、同時に行われた議会選(定数600)で、自身が率いるイスラム系の公正発展党(AKP)などの与党連合が「過半数を獲得した」と宣言した。大統領選については「市民が望むなら、決選投票も歓迎する」と述べた。
 大統領選は4人が立候補し、うち1人は投票日直前に撤退を表明した。得票率で50%を超える候補者がいなければ、上位2人による決選投票を改めて行い勝敗を決める仕組み。クルチダルオール氏は「決選投票で必ず勝つ」と強調した。 
〔写真説明〕15日、アンカラで演説するトルコのエルドアン大統領(AFP時事)
〔写真説明〕トルコ大統領選の野党統一候補クルチダルオール氏=14日、アンカラ(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)