6~7月の梅雨期に九州(山口県を含む)で3時間降水量が150ミリ以上の集中豪雨が午前4~9時に発生する割合は、それ以外の時間帯に比べて2.8倍高いことが、気象庁気象研究所台風・災害気象研究部の加藤輝之部長の調査で分かった。午前7~9時に限ると、3.5倍も高い。仙台市で開かれる日本気象学会で25日に発表する。
 加藤部長は「明け方から朝に集中豪雨が多いことが客観的な数字で示された。大半は線状降水帯が発生しており、警戒しないといけない」と話している。九州は東シナ海から大量の水蒸気が流れ込み、雨雲が発達するが、なぜ明け方から朝に集中豪雨が多いかは「(気温や海面水温、風など)複合的な要因が考えられ、まだよく分からない」という。
 調査対象は全国の地域気象観測システム(アメダス)で1976~2022年に観測したデータ。九州以外の地域は、3時間降水量が100ミリ以上の集中豪雨では午前4~9時の発生割合が1.1倍だが、130ミリ以上や150ミリ以上ではそれ以外の時間帯と同じだった。九州は100ミリ以上で2倍、130ミリ以上では2.3倍だった。 

(ニュース提供元:時事通信社)