東北、上越、北陸各新幹線が停電で運休した問題で、JR東日本は24日、架線の張力を調整する装置の一部が破損し、架線が垂れ下がったことが停電の原因となった可能性があると明らかにした。同社は今月末までに、管内約500カ所に設置された装置を緊急点検する方針。
 JR東によると、破損したのは1トン超の重りで架線を引っ張る「自動張力調整装置」。停電が発生した上野―大宮間の上り線では長さ約1.3キロの架線両側に装置が取り付けられていたが、うち一方の装置の鉄製の棒状部品が壊れていた。
 破損により架線は張力を失い、約150メートルにわたって垂れ下がった。この場所に23日午前10時ごろ、北陸新幹線「かがやき504号」が通過したことで、停電が発生したとみられる。 
〔写真説明〕破損した自動張力調整装置の棒状の部品(JR東日本提供)
〔写真説明〕滑車から重りをつるして架線を引っ張る「自動張力調整装置」(JR東日本提供)

(ニュース提供元:時事通信社)