19日の金融市場では、日銀のマイナス金利政策解除は想定通りで材料が出尽くしたとの見方から、円安・株高が進んだ。東京外国為替市場の円相場は一時1ドル=150円49銭まで急落。日銀が解除と併せて国債買い入れペースを当面維持する方針を決めたことで「緩和的な金融環境」が続くとの見方が広がり、円売り・ドル買いが強まった。午後5時現在は150円26~26銭と、前日比1円14銭の大幅な円安・ドル高。
 東京株式市場の日経平均株価の終値は、前日比263円16銭高の4万0003円60銭に続伸し、6日以来約2週間ぶりに4万円の大台を回復した。円安を受けて自動車株が上昇したほか、低金利環境が続くとの安心感から大手不動産株も買われた。
 債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債(第373回債)の流通利回りは、日銀の決定後にいったん上昇したものの低下に転じ、前日比0.030%低い0.725%と、約2週間ぶりの低水準となった。 
〔写真説明〕1ドル=150円台に下落した円相場を示すモニター=19日午後、東京都中央区
〔写真説明〕4万円台を回復して終えた日経平均株価を示すモニター=19日午後、東京都中央区

(ニュース提供元:時事通信社)