【カイロ時事】イスラエルの戦時内閣は15日、同国に直接攻撃を行ったイランへの対抗措置について閣議で協議した。イスラエルのメディアによると、「明確かつ強力な反撃」に出ることを決定。ただ、手法や時期について最終決定に至っていないとみられ、16日も閣議が続開されるという。
 イスラエルは報復による中東地域への紛争拡大は望んでいないとされる。地元テレビは、閣議では緊張激化を避けつつ、イランに「痛み」を与えるいくつかの策が議論されたと伝えた。米CNNテレビは15日、イスラエル当局者の話として、死傷者を出さない形でのイラン施設への攻撃が検討されていると報じた。
 イランは、在シリア・イラン大使館への空爆をイスラエルによる「本土への攻撃」と見なし、イスラエルへの前例のない大規模攻撃を実施した。米ニュースサイト「アクシオス」は15日、イスラエルのガラント国防相がオースティン米国防長官との14日の電話会談で、報復措置以外に「選択肢はない」と語ったと報道。ガラント氏は、イスラエルがシリアの標的を攻撃するたび、イランがイスラエルに直接攻撃をするような事態は「受け入れられない」と述べたという。 
〔写真説明〕イスラエルのガラント国防相=3月26日、米バージニア州アーリントン(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)