【カイロ時事】イスラエルの戦時内閣は16日、イランによる前例のない対イスラエル攻撃への対抗措置について、前日に続き議論する。報道によれば、15日の閣議では「明確かつ強力に反撃する」方針を確認。ただ、米国などが自制を求めている上、中東全域への紛争拡大に対する懸念が高まっていることから、限定的攻撃にとどまるとの見方が出ている。
 米NBCテレビは16日、イスラエルの反撃について、イラン本土ではなく同国外の重要拠点を標的としたものになる可能性があるとの米当局者の見立てを報じた。具体的には、シリアにある親イラン武装組織の拠点や、イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫などを挙げた。
 NBCによると、イスラエルはイランの攻撃に先立ち、想定される対抗措置を米側と共有していた。軍事行動を起こさないという選択肢からイラン本土攻撃まで幅があったが、米当局者は、イスラエル側の被害が最小限にとどまったことから、報復も抑制的になると予測しているという。 
〔写真説明〕イスラエルのネタニヤフ首相=2月18日、エルサレム(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)