冷蔵庫については「東京防災」でもあいまいな記述。どうすればいいの?

実際、東京防災では、冷蔵庫についての記載は以下になっています。

出典:「東京防災」(東京都)P101より
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2015/08/DATA/20p7o408.pdf

冷蔵庫は「ベルト式器具などで壁と結ぶ」。これは、ネジ止めが前提になっています。冷蔵庫については、ネジ止めが難しい場合については書かれていません。あわせ技についても記載されていません。

高層階になると、長周期地震動対策も必要になります。文部科学省がeディフェンスを使い、19階で効果ありとしたものはというと、

「スチール棚についてはあわせ技で効果あり」
「冷蔵庫については、床にうちつけることで効果あり」

なのです。

出典:「 E―ディフェンスを用い 長周期地震動を受ける耐震補強超高層建物の震動台実験 ~居室の実験結果と観察記録~」(文部科学省)より

床にうちつける!!・・・ちょっとそれは賃借人は絶望的に無理ですよね。

都市部では、全員が避難所に行けないと言われています。自宅待機が基本で、自宅に備蓄をしておくべきと。

その際、冷蔵庫が無事であれば、食料がしっかり確保されることになります。都市部の防災を考えても冷蔵庫ってとっても重要ですよね。

仮にです。冷蔵庫だけでも賃借人がネジ止めで原状回復義務を負わないなら、家具の固定が一気にすすむのではないか?そんな風に思っています。

もっとも、賃借人がむやみやたらと穴をあけたら賃貸人が困るという問題があります。

でも、冷蔵庫に関していえば、固定の位置が決まっています。ネジ止めするフックをあらかじめとりつけて地震対策済み住宅として付加価値をつけて賃貸されている大家さんもいらっしゃいます♪

すべての大家さんに負担しろとは思いません。せめて、行政が賃貸人になっている住宅、それだけは、ここにフックをとめるなら原状回復義務は負わないとか、あらかじめフックをつけるとか、できないものでしょうか?

とはいえ、大家さんがOK!って言っても、そもそも条例を変えるなんてそんな大変なことができるのでしょうか?