「何人生き残ったかも分からない状況だった」

岩手県の沿岸部、釜石市・大槌町一帯の森林を管理する釜石地方森林組合は、東日本大震災で事務所が被災し、組合長と総務課長を含む5人の職員が犠牲になるなど甚大な被害を受けた。事務所で保管していた各種データや書類などもすべて消失し、震災後、組合の存続は不可能と言われた。近隣の組合との合併などの議論も持ち上がったが、生き残った13人の職員が力を合わせ、事業を再生させた。 



「何人生き残ったかも分からない状況だった」。 

釜石地方森林組合参事の高橋幸男氏は震災直後の状況をこう振り返る。釜石市内にあった事務所は津波で流され、何人が事務所の中にいたのか、何人が逃げたのか見当もつかなかったという。 

震災翌日はどこに事務所があったのかも分からない状況で、組合の貯木場に足を運ぶと、そこで数人の職員に会うことができた。最初の1週間は、集まった職員で手分けをして避難所や病院を歩き回り、13人の組合職員の生存を確認。3月28日には生き残った全員の職員を集め、緊急会議を開いて今後の方針などを話し合ったという。 

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