気象庁は9日、小笠原諸島・硫黄島(東京都小笠原村)の南部「翁浜」沖で10月21日から噴火が続き、陸地が形成されたと発表した。11月3日ごろには長さ約300メートルになったが、堆積した噴出物が流れて消える可能性があるという。
 硫黄島やその周辺では火山活動が活発に続いている。国土地理院は6月、硫黄島の面積が2015年の地図に比べて約1.3倍に拡大したと発表した。翁浜沖の海底は21年8月から断続的に噴火し、今年10月21日から激しくなった。
 同諸島では海底火山「福徳岡ノ場」が21年8月に噴火した際も、新島が一時形成された。噴火で発生した大量の軽石が沖縄、鹿児島両県に漂着し、漁業に被害が生じた。 

(ニュース提供元:時事通信社)