減災・防災・救災を備えた安全社会の構築



危機管理デザイン賞の審査委員長で大阪大学大学院工学研究科教授の

川崎和男氏は、東日本大震災後の日本社会のあり方と危機管理の展望について、デザインの観点から新たな姿を提案する。8月1日の事前説明会での、講演内容を抜粋して紹介する。

日本では危機管理が叫ばれていますが、海外に目を向けると、スイスには「民間防衛」という本が出ています。この本には、災害や、万が一他国から攻 撃を受けた場合のことなど、とても詳しく、その時 国民は何をすべきか、どうやって自分の身を守り、 コミュニティを守り、国を守っていくかということ が、子どもでも読めるように工夫をして書かれています。アメリカにも、サバイバルブックやマニュア ルがありますが、残念ながら日本にはこうしたものが見当たりません。  

僕はデザインが危機管理の1つの解決手法になると考えています。3.11 により、日本はかつてない国 難に直面していますが、 これを乗り越えるには、「私」と「公」がそれぞれの役割を再確認し、減災・防災・救災を備えた安全で安心できる社会にしていく必要があります。災害が起きても、その被害をいかにすくなくするかという「減災」そして災害を防ぐ「防災」 、それから災害から「救い出す=救災」という復旧・復興の制度設計と、それにまつわる新しい貿易産業をデザインによって創出していきたいと考えています。

■「範」原発
僕は東芝出身でして、東芝のデザインセンターに対して、「原子力発電にデザイナーが関与すべき、 そうでないと原子力は、エンジニアだけの世界で、 いわゆる建設だけで終わってしまう」ということ を 3.11 の前から提案をしていました。

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