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コミュニケーション×感染対策を実現する!

~オフィス設計のプロに聞く~
社員・来客が安心でき災害時にも衛生的な空間づくり 

新型コロナウイルス感染症の拡大から間もなく2年。オミクロン株の出現や第6波の感染拡大などの懸念はあるものの、ワクチン接種の加速とともに、急速な経済回復が求められている。こうした中、企業ではオフィスの在り方を見直す動きが広がっている。その理由は、ちょっとした会話や気軽な相談が育んできたコミュニケーションの重要性が見直されているからだ。
テレワーク一辺倒だった従来の感染対策ではなく、感染を防止しながらコミュニケーションできるオフィス空間について、不動産仲介会社で新たなオフィスづくりを提案している株式会社FRSのOC営業部の芳賀直樹氏と間宮順子氏に聞いた。

Q1オフィス空間の見直しをされる企業が多いとお聞きしていますが、どのようなニーズが増えているのでしょう?

  • 株式会社FRS
  • OC営業部 部長

芳賀直樹

これまではどちらかというとテレワークで最低限の打ち合わせができる会議室が主流でした。そのため、個別ブースを設けて欲しいといった依頼が多かったのですが、最近はコミュニケーションがとりやすい空間を作りたいという要望が増えています。ただし、過度に感染を心配せずに、です。テレワークの成果を認めつつも、皆さんやはり課題に感じているのがコミュニケーションなんですね。テレワークには若手のスキルアップや人間関係の醸成に課題があるようです。

Q2感染を心配せずにコミュニケーションをとるような方法があるのでしょうか?

  • 株式会社FRS
  • OC営業部

間宮順子

心配しないというのは極端な言い方かもしれませんし、当然、マスクの着用や定期的な換気、入退出時の手指消毒、検温は重要なのですが、その点は既にどの会社さんもやられていると思います。最近は、せっかく密を防ぐために導入したフリーアドレスを、チーム内でのコミュニケーションを取りやすくするために固定席に戻したり、周りの人と話しやすくするようアクリル板を撤去するような動きが出ています。このような動向に懸念を抱いています。

確かに固定席のほうが人との距離感が近くコミュニケーションがとりやすいという側面はあります。また、アクリル板は汚れるケースが多く、不快感を覚える方もいらっしゃいます。きれいにするにも手間がかかり、その煩わしさゆえに良質なコミュニケーションが阻害されるというのはわかります。 ただ、コミュニケーションのためとはいえ、一定の効果が見込める感染症対策を取り払っていいとは言えません。コロナ渦前のオフィスに戻すのではなく、別の方法による対策が必要になってきます。

Q3具体的な方法とは?

1つはオフィスを丸ごと抗菌・抗ウイルス化する方法があります。触媒を使うのですが、一定期間これによって効果が持続します。床、壁、天井、机の上も下も、椅子も、電話も、要望があれば、トイレもすべて可能です。床、便座、トイレットペーパーホルダーまで完璧に。しかも新型コロナだけでなく、インフルエンザウイルスやノロウイルスにも有効です。こちらはデルフィーノケアさんという会社の技術で現在、導入される企業が増えています。最近では採用を支援する大手企業さんでも導入しました。施工後は独自の抗菌マークを貼れるので、外部の人も安心できます。

デルフィーノ 触媒抗菌

紫外線を受けて発生する強い酸化力で抗菌・抗ウイルス作用を持つ酸化チタンと、同じく抗菌・抗ウイルス作用を持つ銀、そして有害物質を浄化するプラチナなどを含むコーティング剤。3種類の触媒を組み合わせることで相乗効果を発揮するだけではなく、弱点を補い合う。専用噴霧器によるミクロン単位の粒子を噴霧し、密閉空間に充満させ、壁や机や椅子など空間に存在するものをコーティングすることで空間内の衛生環境を高める。2021年6月には、試験機関で新型コロナウイルスへの抗ウイルス効果が確認された。

Q4他に有効な方法は何かありますか?

例えば、除菌マットです。足の裏の除菌というのは見落としがちで、経済産業省も職場の新型コロナウイルス感染症対策としてトイレの床や壁については、次亜塩素酸ナトリウム0.1%水溶液で手袋を用いて清拭消毒することを推奨していますが、ほとんどやれていないと思います。そこで、足裏を簡単に除菌できる商品も出ています。

空気清浄機で空間に漂う菌やウイルスを除去する方法もあります。重要なのは特性やスペックです。まず、ウイルス除去には、厚生労働省の指針にもあるように高性能のHEPAフィルタの搭載が不可欠です。空気清浄機1台で1時間当たりにきれいにできる量も多様なので、利用空間にあった機種選びが大切です。ただし、床や壁に付着したウイルスには効果はありません。

FRSが採用している空気清浄機

十分なウイルス除去効果が認められているのは、HEPAフィルタ方式(High Efficiency Particulate Air Filter)のみ。強力な風量で短時間で空気をきれいにするクリーンエア・スカンジナビア社製のシリーズはEN1822(欧州規格)に対応したH14グレードHEPAフィルタを採用。ヨーロッパを中心に医療施設や製薬会社のクリーンルームなどで使用されているこのフィルタは、最もフィルタを通過しやすい0.1-0.2μmの粒子でさえ99.995%を捕集する。ちなみに新型コロナウイルスの直径は約0.1μm。

それから、最近は働き方の変化でオフィス面積の最適化を検討する企業が増えていますので、そのタイミングで密になりにくいゾーニングや、衛生環境を考慮したオフィスの維持運用を見直すことですね。また、混雑状況を可視化できるデジタルツール、座席予約がスムーズにできるホテリングシステムの導入など、ICTを駆使した感染症対策もその企業の働き方に合わせて採用していくことをお勧めしています。

Q5一般的なオフィスで見落とされているような対策はありますか?

共有者が多いトイレの入り口に消毒液を設置して、事前消毒を促すことで拡散のリスクを減らす

例えば消毒液の設置場所です。入り口にちょこっと置いてあるケースがありますが、これでは本当に消毒したかどうかもわからない。入り口に対してその導線上に置いて必ず消毒をしてもらうように配置するというのがまずは重要な点です。また、弊社では出入り口以外にも、オフィス内にクリーンステーションを設置し、気になったらいつでも消毒できるようにしています。

意外に思うかもしれませんが、トイレ対策にもウィークポイントがあります。オフィスのトイレは共用部になっていることが多いので、踏み込んだ衛生対策は管理会社任せになっているケースが実は多く見られます。トイレのドアノブは一番汚れる場所なのに、トイレに入る前に消毒する人はいませんよね。そうすると汚い手で、そのまま用を足し、最後に手を洗って、汚いドアノブを触ってオフィスに戻っていることになります。これを避けるため、入口前に消毒液を置くなどの方法が重要です。弊社では、トイレの入口などにステッカーを貼って事前消毒をうながしています。

それからアクリル板ですね。先ほども汚く煩わしいためにアクリル板を外し始める企業があると言いましたが、アクリル板の撤去が不安感につながることも多く聞かれます。当社では人が密集しやすいワークエリアではフェルト製のパーテーションを採用しています。アクリル板のような汚れ問題はほとんどありません。コミュニケーションに関しては、それ以外の場所でとれるABW※型のオフィスを採用しコミュニケーションが希薄にならない工夫をしています。

ABW(Activity Based Working)
オランダ発祥の、働く人がいまやるべき仕事に対して、いつ・どの場所でやるのが最も効率がいいかを自分で決めることができるというワークスタイル。
 

Q6災害時やBCP対策としてもオフィスを見直すような動きはあるかと思いますが、感染対策の点から、特に有効な方法はありますか?

やはり災害時には電源がとまってしまい、オフィス空間は寒く、換気扇もとまるのであまり清潔とはいえない環境に化してしまうことをまずはイメージしてほしいと思います。トイレなどは換気扇がとまるとかなりの匂いになるはずです。正直なところ、そのような状況下で感染対策をするということは非常に困難です。

ですから、できるならば丸ごと触媒抗菌は最も有効だと思います。あるいはいざというときのために、足の裏を消毒できるようなマットは用意しておくことなどが重要ではないでしょうか。普段の感染対策が、災害時にもそのまま有効に使えるということがポイントだと思います。

―ありがとうございました。