東北から九州にかけての日本海側では8日、対馬海峡から東北南部に延びる梅雨前線の影響で雨が降った。同日午前は島根県、午後は九州北部や中国地方西部で大雨になり、気象庁は土砂災害や低地の浸水、河川の氾濫に警戒するよう呼び掛けた。前線は11日にかけて停滞する見通しで、突風や落雷にも注意が必要という。
 気象庁は8日午前7時40分ごろ、島根県で発達した雨雲が連なる線状降水帯が発生したとの情報を発表。出雲市や松江市などには土砂災害警戒情報や避難指示が出された。
 出雲市では午前7時45分までの1時間に47ミリの激しい雨、山口県下関市では午後3時15分すぎまでの1時間に53.5ミリの非常に激しい雨が降った。松江市(鹿島観測点)では午後5時までの24時間雨量が217.5ミリに上った。
 島根県警によると、出雲市美野町で午後3時25分ごろ、車が伊野川に転落したと近所の住民から110番があった。1人が乗っていたとみられ、県警などが捜索を進めた。
 9日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部250ミリ、北陸と東海180ミリ、関東甲信と中国150ミリ、東北と近畿120ミリ。
 その後、10日午後6時までの同雨量は、九州北部100~200ミリ、関東甲信と北陸、東海、近畿、中国50~100ミリ。11日午後6時までの同雨量は、北陸と九州北部50~100ミリ。 
〔写真説明〕気象庁

(ニュース提供元:時事通信社)