2023/07/10
防災・危機管理ニュース
九州北部では10日未明から午前にかけ、活発な梅雨前線の影響で大雨となった。福岡、佐賀、大分各県では発達した雨雲が連なる線状降水帯が発生した。気象庁は午前6時40分以降、福岡県朝倉市や大分県日田市など2県計8市町村に大雨特別警報を相次いで発表した。
両市以外に発表されたのは、福岡県が久留米市、うきは市、八女市、添田町、東峰村、大分県が中津市。
同庁の杉本悟史予報課長は記者会見し、「災害が既に起きている可能性が極めて高く、直ちに身の安全を確保しなければならない状況だ」と話した。土砂災害や低地の浸水、河川の氾濫に厳重な警戒が必要という。
大雨特別警報が発表された市町村などには、5段階の警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が発令された。福岡県のほか、広島、山口、佐賀、大分各県の一部に土砂災害警戒情報が出された。
朝倉市では午前3時40分すぎまでの1時間に72.5ミリの非常に激しい雨が降り、久留米市では午前9時15分までの1時間に91.5ミリの猛烈な雨が降った。添田町では午前10時までの72時間雨量が592.5ミリに上った。国土交通省によると、中津市の山国川、佐賀県伊万里市の徳須恵川などが氾濫した。
前線は山陰沖から東北地方に延び、11日にかけて停滞するとみられ、日本海側を中心に大雨の恐れがある。突風や落雷にも注意が必要という。
11日正午までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部180ミリ、関東甲信100ミリ、東北と北陸、東海、中国80ミリ、四国60ミリ。その後、12日正午までの同雨量は、東北と北陸、九州北部50~100ミリ。
〔写真説明〕大雨で増水した山国川=10日午前、大分県中津市(国土交通省「川の防災情報」提供)
〔写真説明〕増水した那珂川=10日午前、福岡市博多区
(ニュース提供元:時事通信社)
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