トヨタ自動車は17日、取引先部品メーカーの火災の影響で一部車両生産が停止している問題で、7工場11生産ラインの稼働を18日に終日停止すると明らかにした。新たに傘下の岐阜車体工業本社工場(岐阜県各務原市)の1ラインもストップする。取引先の中央発条の藤岡工場(愛知県豊田市)で発生した火災の影響で、足回りに使うばね部品の調達に支障が出ており、「カローラ」や「プリウス」などの生産に影響が出ている。
 トヨタによると、16日夕方以降、トヨタ車体の吉原工場(豊田市)といなべ工場(三重県いなべ市)のほか、富士松工場(愛知県刈谷市)の一部ラインの稼働を停止。17日朝からはトヨタ自動車の高岡工場(豊田市)、堤工場(同)、豊田自動織機の長草工場(愛知県大府市)でも生産がストップした。影響は「ランドクルーザー」や「RAV4」といったスポーツ用多目的車(SUV)の生産にも及んでいる。
 トヨタでは昨年、取引先部品メーカーがサイバー攻撃を受け、国内14の全工場が一時稼働停止に追い込まれた。また、今年8月には部品の発注などを管理する社内システムの不具合により14工場で生産が一時止まった。
 中央発条はトヨタが主要株主で、ばね部品の大手メーカー。中央発条によると、コイルばねを製造する工場の乾燥炉が爆発して火災が発生し、従業員2人が軽傷を負った。警察と消防が原因を調べている。爆発により建屋が損傷しており、同社は対策本部を設置し、復旧を急いでいる。 
〔写真説明〕トヨタ自動車本社=愛知県豊田市

(ニュース提供元:時事通信社)