トヨタ自動車系のばね部品メーカー中央発条は30日、工場火災の影響でトヨタの車両生産が一時停止したことに関し、設備の老朽化などが火災の原因だったと発表した。小出健太社長は記者会見で、「大変ご心配、ご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げる」と謝罪した。
 火災は16日に藤岡工場(愛知県豊田市)で発生。部品供給が滞り、一時トヨタグループの最大8工場13ラインで稼働が停止。26日に車両生産が全面的に再開した。
 中央発条によると、車の乗り心地を良くする「シャシばね」の製造工程で、塗装後の乾燥設備が粉じんで目詰まりを起こし、高温になって爆発につながった。設備は40年以上使用しており、老朽化も一因となったとみられるという。
 今後は異常発生時に自動停止する機能を追加するなどの再発防止策を講じる。小出社長は「二度とこのような事故が起こらないよう、徹底して対策を進める」と強調した。 

(ニュース提供元:時事通信社)