昨年1年間にスマートフォンや携帯電話を使いながら運転する「ながら運転」が要因で発生した自動車の死亡重傷事故件数が、前年比34件増の122件に上り、統計が残る2007年以降で最多となったことが7日、警察庁のまとめで分かった。
 自動車の運転中に携帯電話を使用すると、使用しない場合に比べて死亡事故につながるリスクは約3.8倍に上がり、同庁は注意を呼び掛けている。
 ながら運転を巡っては、19年に罰則が強化され、反則金も普通車で3倍になった。同年に105件あった死亡重傷事故は、翌年に66件に下がったが、21年から増加している。同庁は厳罰化の効果が薄れているとみている。
 昨年起きた122件の内訳は死亡25件、重傷97件。使用状況は通話が約1割、表示画像の注視が約9割だった。 

(ニュース提供元:時事通信社)