【イスタンブール時事】在イスラエル米大使館は11日、大使館員やその家族に対し、商都テルアビブとその周辺やエルサレム、南部ベエルシェバ以外での私的な移動を制限すると発表した。フランス政府も12日、イスラエルやイランなどへの渡航自粛を勧告。イスラエルによるとされる在シリア・イラン大使館攻撃を受けたイランの報復攻撃が間近に迫っている可能性があり、各国は警戒を強めている。
 米大使館は「安全保障環境は引き続き複雑で、政治情勢などにより急速に変化し得る」と説明。イスラム教とユダヤ教の聖地があるエルサレム旧市街や、ヨルダン川西岸でも事前予告なしに移動の禁止を行う可能性があるという。
 フランス外務省によると、セジュルネ外相は仏国民にイラン、レバノン、イスラエル、パレスチナ自治区への近日中の渡航を控えるよう求めたほか、イランの首都テヘランで勤務する大使館員の家族の帰国などを指示した。インド外務省も12日、全国民にイランとイスラエルへの渡航自粛を呼び掛けた。
 ドイツ大手のルフトハンザ航空も、13日までテヘランへの定期便運航を中断すると明らかにした。 

(ニュース提供元:時事通信社)