2026/09/10
防災・危機管理ニュース
【サンパウロ時事】南米コロンビア西部で8月にマグニチュード(M)7.4を観測した地震が発生してから10日で1カ月。331人が犠牲となり、いまだに111人が行方不明のままだ。損壊家屋は3万6000戸を超えた。被災地では建物の解体や修繕が進む一方で、都市と辺境とで復旧度合いの格差も浮き彫りになっている。
「自宅だけじゃない。思い出も何もかもなくなってしまった。悲しいし、怒りを感じる」
最大の被災地の一つ、西部の都市カリに住むナタリ・アルサテさん(28)は、地震による建物の倒壊で祖母と叔母を亡くした。跡形もなくなった祖母のアパートは、クリスマスなど節目のたびに家族で集まった忘れられない場所だった。
地震から1カ月。自宅があった場所ではがれきの撤去が進んでいる。アルサテさんは今も親族の家に身を寄せているが、「明るい雰囲気だった街は元通りにならないかもしれない。でも周りの人たちと何とか前に進もうとしている」と話した。
都市部と比べて、震源地のサンホセデルパルマルなど農村や辺境地域の被災地の復旧は遅れている。地元メディアなどによると、こうした地域は交通アクセスなどが問題となり、人手や建築資材が不足しているという。一部被災地では武装組織間の衝突が激化しており、治安の悪化も懸念されている。
カウカ州など治安が不安定な地域で活動する赤十字のコロンビア事務所代表オリビエ・デュボア氏は、「もともと公的サービスが届きにくい地域が地震に見舞われ、住民はさらに困難な状況に陥っている」と指摘する。子供や生計を失った女性らが武装組織の搾取対象になるリスクが高まっていると述べ、経済活動や学校の再開を後押しすることが重要だと訴えた。
〔写真説明〕地震で倒壊したナタリ・アルサテさんの自宅アパート=8月11日、コロンビア西部カリ(本人提供・時事)
〔写真説明〕倒壊した自宅跡地で片付けを行うナタリ・アルサテさんの家族=8月11日、コロンビア西部カリ(本人提供・時事)
〔写真説明〕ナタリ・アルサテさんの亡くなった叔母(左)と祖母(アルサテさん提供・時事)
(ニュース提供元:時事通信社)



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