新型コロナウイルスワクチンの2023年度の接種が8日、始まった。重症化リスクの高い65歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人、医療従事者が対象で、年2回の接種機会が設けられる。
 新型コロナの感染症法上の分類が「5類」に切り替わり、感染対策は個人の判断に委ねられたが、ワクチンは無料で打てる予防接種法上の「臨時接種」に位置付けられた。ただ、接種の努力義務は高齢者らに限定された。
 接種期間は8月までで、オミクロン株対応ワクチンを使用。健康な12歳以上は年末年始の感染拡大に備え、9~12月に1回の接種を予定している。これまで新型コロナのワクチンを1度も打ったことがない11歳以下や、オミクロン株対応ワクチン未接種の12歳以上も打つことができる。
 東京都港区の集団接種会場では8日午前9時半ごろから接種が始まり、約1時間で男女45人がファイザー社とモデルナ社製のワクチンを打った。区によると、この日は約140人が予約しているという。
 夫婦で接種を受けた同区の新千恵子さん(70)は、「ワクチンを接種したので安心感がある。(5類になったが)引き続き感染対策をして外出したい」と話した。 
〔写真説明〕新型コロナウイルスワクチンの6回目の追加接種を受ける男性=8日午前、東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)