【台北、ベルリン時事】半導体受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は8日、欧州初となる半導体工場をドイツ東部ドレスデンに新設することを決めたと発表した。独政府からの支援も含めて、総投資額は100億ユーロ(約1兆5700億円)を超える見通し。
 国際社会で台湾有事への懸念が高まる中、各国は半導体のサプライチェーン(供給網)が寸断される事態を警戒。経済安全保障の観点から、TSMCの工場を誘致し半導体の自国生産を目指す動きが加速している。
 発表によると、工場は2024年後半に着工し、27年末までの稼働を目指す。独企業の自動車部品大手ボッシュと半導体大手インフィニオン・テクノロジーズのほか、オランダの同業NXPセミコンダクターズも一部出資する。欧州連合(EU)の半導体支援枠組みに基づく事業計画で、最終的な投資はドイツやEU当局の承認を待つ。 
〔写真説明〕台湾積体電路製造(TSMC)のロゴマーク(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)