2023/09/13
防災・危機管理ニュース
【イスタンブール時事】リビア東部で発生した大規模洪水で、東部を支配する政権の高官は13日、「5300人以上の遺体を確認した。(死者数は)大幅に増えそうで、倍増するかもしれない」と語った。ロイター通信が伝えた。5000人以上の行方が分からなくなっている。国連の国際移住機関(IOM)は、深刻な被害が出たデルナだけで少なくとも3万人が家を失い、避難を余儀なくされたと指摘している。
リビア東部では10日、暴風雨が直撃してデルナを流れる川の上流に位置する二つのダムが決壊。デルナの市街地に大量の水が押し寄せた。デルナは東部の主要都市ベンガジから東へ250キロに位置する。丘に囲まれ、通常は水害とは無縁な人口10万人の都市だが、今回の洪水は川沿いに位置する建物や家屋、車を次々とのみ込んだ。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)のタメル・ラマダン氏は13日、オンラインで「街のあちこちで遺体が見つかっている」と被災地の状況を説明した。「デルナの主要な病院は使えない状況だ」と嘆いた。
AFP通信によると、ノルウェーの人道支援組織「ノルウェー難民問題評議会(NRC)」も12日、「リビア全土でこれまで何年も、住民は紛争や貧困、避難生活に耐えてきた。今回の災害で状況はさらに悪化する」と窮状を訴えた。
リビアに対しては国連のほか、エジプトやフランス、イタリアなど各国から支援の申し出が相次いでいる。トルコの緊急援助隊は13日、デルナで活動を開始した。
リビアは2011年のカダフィ政権崩壊後も内戦状態が続いてきた。現在は国際的に承認された政権が西部の首都トリポリに存在する一方、東部にも対立する別の政権がある。こうした複雑な政治状況が、支援活動推進の足かせとなる恐れがある。
〔写真説明〕リビア東部で冠水した道路(リビア赤新月社が11日提供)(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
家庭の防災は企業BCPとつながっている
昨今は社員の自主防災力向上に努めている企業も多いでしょう。この時期は災害時のルール周知に余念がないと思いますが、ポイントとして提案したいのが、家庭の防災と企業BCP のつながりをしっかり伝えること。「家庭と会社は別」と考えがちですが、家庭の防災力を上げないと企業の事業継続力も上がりません。メッセージを出すよいタイミングです。
2024/05/02
-
-
企業不正の実態と不正防止対策
本勉強会では、企業不正の実態と不正防止対策について解説していただきました。2024年4月23日開催。
2024/05/01
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方