【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)のタイ代表は22日、世界貿易機関(WTO)改革を巡り、経済的威圧や巨額の政府補助金問題に「WTOがどう対応するのか真剣に議論する必要がある」と訴えた。中国を念頭に、不公正な慣行に対抗する国際貿易ルールの整備が急務との考えを改めて強調した。
 タイ代表はワシントンで講演し、多額の補助金による過剰生産や国有企業の優遇、特定の部品生産が一部の国に偏るサプライチェーン(供給網)の脆弱(ぜいじゃく)性などを問題視。中国を名指ししなかったものの、「これは不公正であり、発展途上国と先進国の労働者に不利益をもたらしている」と明言した。 

(ニュース提供元:時事通信社)