日米欧など先進7カ国(G7)貿易相会合が28日、大阪市と堺市で開幕した。初日は「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国を含む招待国を交え、経済安全保障とつながりの深い重要鉱物などのサプライチェーン(供給網)強化策を議論。西村康稔経済産業相と上川陽子外相が共同議長を務め、29日に閣僚声明を採択する。
 西村経産相は開会のあいさつで、「供給網の強化にはG7で協力を深めるだけではなく、G7の枠組みを超えたパートナーとの協調が不可欠だ」と語った。
 供給網強化に関する会合には、豊富な資源を持つオーストラリアやチリ、インドネシアのほか、インドやケニアから閣僚らが参加。会合の冒頭、上川外相は「どの国も単独では供給網を完結できない」と述べ、それぞれの強みを組み合わせ協力する必要性を訴えた。
 この会合にはG7の産業界を代表して資源大手などの民間企業が参加。日本からはスズキ、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)のほか、経団連が加わった。西村氏は会合後、記者団に対し「信頼できるパートナーと強靱(きょうじん)なサプライチェーンをつくっていくことで合意した」と強調した。 
〔写真説明〕先進7カ国(G7)貿易相会合の記念撮影に臨む各国の代表。左から5人目は上川陽子外相、同6人目は西村康稔経済産業相=28日午後、大阪市北区(代表撮影)

(ニュース提供元:時事通信社)