【エルサレム時事】イスラエル軍は17日、パレスチナ自治区ガザ北部のジャバリヤ難民キャンプを攻撃し、中東の衛星テレビ局アルジャジーラによると、90人が死亡した。中部のヌセイラト難民キャンプの空爆でも25人が死亡した。戦闘休止や人質解放に向けたイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉再開を巡ってカタールなどの仲介が活発化する中でも、イスラエルはガザ全域での軍事作戦を強化。民間人の犠牲に歯止めがかかっていない。
 オースティン米国防長官は18日、イスラエルを訪問した。ネタニヤフ首相やガラント国防相らと会談し、民間人保護のため標的を絞って規模を縮小した作戦への移行などを協議。同長官はX(旧ツイッター)に「米国の揺るぎないコミットメントを確認する」と強調した。
 イスラエル軍は17日、ガザ北部のエレズ検問所から約400メートルの地点で、ハマスが構築したとする全長4キロに及ぶ最大規模の地下トンネルを見つけたと発表。軍報道官は「イスラエル兵士への攻撃に使用されていた」と主張しており、作戦の正当性をアピールする狙いがありそうだ。 
〔写真説明〕パレスチナ自治区ガザ北部のエレズ検問所近くのトンネル=15日(EPA時事)
〔写真説明〕15日、パレスチナ自治区ガザ北部のエレズ検問所近くで、トンネル内部に入るイスラエル軍兵士(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)