【ワシントン時事】米大統領選に無所属で出馬しているロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)は26日、副大統領候補にニコール・シャナハン氏(38)を指名したと発表した。11月の大統領選で民主党のバイデン大統領、共和党のトランプ前大統領による再対決の構図が固まる中、「第三の候補」として選挙活動を本格化させた。
 シャナハン氏はIT分野に詳しい弁護士で、IT大手グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリン氏の元妻。実業家イーロン・マスク氏との不倫関係を報じられたこともあるが、本人は否定している。
 ケネディ氏は1963年に暗殺された故ケネディ大統領(民主)のおい。環境問題に熱心な弁護士で、反ワクチン活動家としても知られる。大統領選では「健康な暮らし」などを公約に掲げている。
 民主、共和両党の大統領候補は、副大統領候補を夏に開かれる党大会の直前に決めるのが一般的だ。しかし、無所属の場合、副大統領候補と共に立候補を届け出るよう義務付けている州も多く、早期に指名する必要があった。投票用紙にケネディ氏が候補として記載されることが決まったのは、現時点で全米50州のうち西部ユタ州だけだ。
 それでも、ケネディ氏が投票対象となれば、バイデン、トランプ両氏の票を奪い、最終結果を左右する可能性がある。ハーバード大と調査会社ハリスが合同で3月に実施した世論調査では、有権者からの支持率はトランプ氏の43%、バイデン氏の39%に対し、ケネディ氏は17%を確保した。
 ケネディ氏は26日、西部カリフォルニア州での選挙集会で「私はバイデン、トランプ両氏にとって邪魔者だ」と胸を張り、「ニコールと私は、何百万もの人々に別の選択肢を与えるつもりだ」と訴えた。 
〔写真説明〕26日、米カリフォルニア州オークランドでの選挙集会に出席したロバート・ケネディ・ジュニア氏(右)とニコール・シャナハン氏(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)