西・東日本では28日、太平洋側に延びる前線や低気圧の影響で大雨になったり、強風が吹いたりした。強い台風1号からの暖かく湿った空気も流れ込んだ。低気圧は同日深夜には関東付近から東へ進み、雨雲の大半は海上へ抜けたが、気象庁は引き続き土砂災害や河川の増水に注意するよう呼び掛けた。
 大雨や強風により、JR西日本は山陽線などの一部区間で運転を取りやめるなどの影響があり、日本航空や全日空は羽田空港発着便を中心に欠航が生じた。
 高知県香美市・大栃では午後1時55分ごろまでの1時間に80.5ミリの猛烈な雨が降った。12時間雨量は同市・繁藤で午後2時20分までに305.0ミリ、徳島県三好市で午後3時20分までに244.5ミリに上った。いずれも地点ごとの5月最多記録を更新した。羽田空港では午後10時半ごろに最大瞬間風速28.3メートルを観測した。
 一方、強い台風1号は28日午後9時、沖縄県の南方海上を時速30キロで北東へ進んだ。29日昼すぎに大東島地方に最接近した後、31日に伊豆諸島付近を通過して、関東の東海上で温帯低気圧に変わる見込み。
 中心気圧は980ヘクトパスカル、最大風速は35メートル。半径35キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、南東側280キロ以内と北西側165キロ以内が風速15メートル以上の強風域。 
〔写真説明〕雨が降る中、通勤、通学を急ぐ人たち。後方は熊本城=28日午前、熊本市中央区

(ニュース提供元:時事通信社)