2025/04/15
インタビュー
大阪・関西万博 多難なスタート
――大阪・関西万博の安全対策をどう評価しますか。
公益財団法人公共政策調査会
理事・研究センター長
万博会場のセキュリティチェックは空港と同様のレベルです。入口では金属探知機とX線装置を使い手荷物検査が実施されています。そのため、爆発物や凶器などが持ち込まれる可能性は非常に低い。会場内で大きなテロなどが発生する可能性は極めて小さいと考えています。
ただし、建設途中の施設もあるため資機材や工具などの持ち込みは続きます。ここから不審物が持ち込まれる可能性があるため、一般来場者と動線を分けて管理する必要があります。工事関係者などの専用ゲートでは厳重なチェックを続けなくてはいけません。
テストランや初日の様子を見ると、「並ばない万博であったはずでは?」というのが正直なところ。入場で発生した長蛇の列は、QRコードの読み込みができなかったのが大きな要因のようです。通信環境の改善と共にセキュリティチェックの習熟度を上げる必要があるでしょう。
――来場者が気をつけるべきことは。
大規模イベントなので、人が過度に密集して将棋倒しになるような雑踏事故が発生する可能性はあります。会場内には狭い通路もあり、人の殺到はやはり危険です。当日券を含め入場者や各パビリオンへの予約を管理するシステムもあり、一定のコントロールは可能なはずです。しかし、どこまで入場などの制限を行うのか、初日の様子からは今のところ不明です。そうなると、来場者が自ら注意する必要もあるでしょう。
鉄道は、事故や故障などの様々な要因で列車が止まったり、ダイヤが乱れたりします。夢洲は終着駅であるため、理由はどうあれ地下鉄が長時間にわたり止まった場合には大規模な滞留が予測されます。駅構内は階段もあり、場合によっては危険な状態になるかもしれません。会場へのアクセスには東ゲートの地下鉄と西ゲートのバス、タクシーの2つに限られています。地震など自然災害を踏まえ、主催者だけでなく来場者も、会場内での一時的な待機までを考えておくべきでしょう。
インタビューの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/08/05
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/08/04
-
-
-
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方