【カイロ時事】イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、米人工知能(AI)企業アンソロピックのAIモデル「クロード」を利用し、ミサイル開発・改良を試みたもようだ。敵対するイエメン暫定政権を支援するサウジアラビアへの攻撃を強めるフーシ派は、独自の洗練された兵器の開発を進めているとみられる。
 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は9月、アンソロピックの報告書を基に、イエメン北部の武装勢力が「クロードを活用するなどし、誘導兵器の開発に継続的に取り組んでいた」と報じた。報告書はフーシ派を名指ししなかったが、FTは「説明に合致する組織は他にほとんどない」としている。
 FTによれば、クロードは弾道ミサイルを誘導するソフトウエアの設計に使用された。実験は失敗したが、武装組織はその原因究明にもクロードを利用したとされる。
 フーシ派はこれまでイランの支援を受けてミサイル製造を進めてきた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今月13日、同派がイランの弾道ミサイル「ヘイバル・シェカン」(射程約1450キロ)の派生型を製造するため、国連の禁輸措置をかいくぐり中国業者から部品を輸入していると伝えた。一部は軍民両用ではなく「ミサイルに特化した」部品という。
 WSJは、フーシ派が「供給網を多様化し、(中東)地域の密輸業者や国際的な調達ネットワークとの関係を構築してきた」との専門家の分析を紹介。同派が自立性を高め、独自の武器を生産できるようになっていると伝えた。 
〔写真説明〕ミサイルを映した大画面の前で機関銃を構えるフーシ派戦闘員=7月31日、イエメン・サヌア(EPA時事)
〔写真説明〕テヘランの広場に展示されたイランの弾道ミサイル「ヘイバル・シェカン」=2025年9月撮影(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)