【ソウル時事】韓国の李在明大統領が21日、米グーグルの対話型人工知能(AI)「ジェミニ」に懸案事項について尋ねたと明かしたことが物議を醸している。捜査機関トップの閣議出席を巡る批判に対し、法的根拠を挙げ反論したものだが、行き過ぎたAI利用と懸念の声が出ている。
 発端は、20日の閣議に重大犯罪捜査庁(重捜庁)の金志容庁長が出席したことだ。重捜庁は2日の検察庁廃止に伴い、政治腐敗などの捜査を担う機関として発足。李氏は閣議で金氏に対し、重大犯罪を「聖域なく」捜査するよう指示した。
 捜査機関の独立性を侵害していると問題視する声が強まると、李氏は21日、X(旧ツイッター)への投稿で「ジェミニに聞いてみました」と説明。憲法や政府組織法を根拠に挙げ、大統領には行政監督権があると主張し、重捜庁も大統領の監督を受けると反論した。
 これに対し、保守系最大野党「国民の力」は「AIの回答だけあれば、国政運営が何でも正当化されるという非常識な発想だ」と批判。李氏の投稿には「ジェミニが大統領をすればいい」「国民の声は聞かず、ジェミニの声は聞くのか」といったコメントが付いた。 
〔写真説明〕20日、ソウルで閣議に臨む韓国の李在明大統領(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)