2023/06/03
防災・危機管理ニュース
【ニューデリー時事】インド東部オディシャ州で起きた列車衝突事故から一夜明けた3日、現場で車両内に閉じ込められている乗客らの捜索や救助活動が続いた。鉄道当局などによると、救助活動は昼ごろ終了。乗客ら少なくとも288人が死亡、800人以上が負傷した。
AFP通信などによると、インド国内の鉄道事故としては、1999年に東部の西ベンガル州で少なくとも285人が死亡した列車衝突事故に匹敵する被害。世界的にも近年では最悪レベルの事故とみられる。
インドの鉄道網は総延長6万キロ以上に及び、世界最大規模を誇るが、事故が頻発してきた。資金不足から線路や車両の整備が行き届いていないことや、速度超過などが原因とされる。
今回の事故は、走行中の旅客列車が脱線し、並走する線路に乗り上げたところに別の旅客列車が衝突。さらに貨物列車も巻き込まれたと報じられている。ただ、情報は錯綜(さくそう)しており、当局が詳しい状況を調べている。
バイシュナブ鉄道相はツイッターで、周辺地域の救助隊や軍も現場に動員されていると明かし、「救助に必要な全ての手を尽くす」と強調した。モディ首相は3日、現場や負傷者が搬送された病院を視察。「事故の責任者は厳罰に処される」と語った。現場はオディシャ州の州都ブバネシュワルから北東約170キロに位置するバラソール地区。
同州を管轄する在コルカタ日本総領事館によれば、邦人の被害に関する情報は入っていない。
〔写真説明〕3日、インド東部オディシャ州バラソール地区で、列車衝突事故から一夜明け、捜索活動を行う救助隊員(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
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