警視庁は4日、安倍晋三元首相の銃撃事件から1年を前に、市販の化学物質などから爆発物が製造されるのを防ぐためホームセンターでテロ対策訓練を行い、公開した。自作の爆弾や銃器を用い、組織に属さない単独犯「ローン・オフェンダー」対策などの強化が狙い。
 訓練は東京都足立区のホームセンター「島忠大谷田店」で実施。手製銃発射に使われる黒色火薬の原料となる化学物質を大量購入しようとした客役に対し、店員が目的や本人確認を求めた。購入を諦めて退店した後には、警察に通報する手順などを確認した。
 爆発物の原料となり得る化学物質は、劇物など11品目が指定されている。漂白剤や肥料など家庭で使用する製品にも含まれており、警察当局は薬局やホームセンターなどの販売業者に、購入者の身分確認や不審者の情報提供を呼び掛けている。 

(ニュース提供元:時事通信社)