【バンコク時事】ミャンマー国軍は1日、国営メディアを通じて、拘束中の民主化指導者アウンサンスーチー氏(78)を恩赦で減刑したと発表した。一部報道が出ている刑務所からの移送については言及していない。刑期は計27年になったとみられる。
 国軍は国際的な圧力を緩和する狙いがあるとみられるが、スーチー氏が長期間にわたり厳格な監視下に置かれる状況は変わらない。
 地元メディアによると、スーチー氏は国軍の統制下にある裁判所で、19件の罪で刑期が計33年となる有罪判決を言い渡されていた。恩赦は扇動や新型コロナウイルスの規制違反など計5件の罪が対象で、刑期は6年短縮されたという。
 国軍は、クーデター前のスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)政権で大統領だったウィンミン氏の刑期を12年から8年に短縮。ほかに約7700人の恩赦も行い、終身刑に変更された死刑囚もいた。
 1日は仏教国のミャンマーで仏教上の祝日に当たり、国軍はこれまでも祝日に合わせて恩赦を実施してきた。 

(ニュース提供元:時事通信社)