【ニューヨーク時事】米メディアによると、米ハワイ州マウイ島で発生した大規模な山火事の死者は12日、計93人に達した。2018年のカリフォルニア州の山火事の死者85人を上回り、過去100年間に米国で起きた山火事としては最悪の被害となった。約1000人が安否不明とされており、犠牲者はさらに増える恐れがある。
 在ホノルル日本総領事館によると、マウイ島在住者や旅行者ら数百人の安否確認を進めているが、通信状況が悪く連絡を取れていない邦人もいる。現地時間12日正午(日本時間13日午前7時)時点で邦人の被害情報は入っていない。
 ハワイ州のグリーン知事は12日、記者団に対し「もっと多くなっていくと思う。心の準備をしてもらいたい」と述べた。当局によると、街が壊滅的な状態のマウイ島西部ラハイナを中心に建物が消えた焦土が広がり、約2200棟が損壊。約2700棟で鉄骨がむき出しになる被害を受けている。建物の再建には数十億ドル(数千億円)が必要になると見込まれている。
 山火事は11日時点でおおむね鎮火した。消防による捜索活動が現在も続いている。 
〔写真説明〕山火事で燃えた自宅跡を訪れる住民=11日、米ハワイ州マウイ島西部ラハイナ(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)