【パリ時事】フランスのマクロン大統領は24日、クーデターで軍政が権力を掌握した西アフリカのニジェールに駐留する約1500人の仏軍部隊について、年内に撤退させると表明した。駐ニジェール大使を直ちに召還することも明らかにした。仏メディアのインタビューで語った。
 マクロン氏は、仏軍が西アフリカでの対テロ作戦のため、ニジェールの要請で駐留してきたと説明。その上で「大使と外交官を呼び戻すことを決めた。軍事協力は終わりだ。ニジェールはもはやテロとの戦いを望んでいない」と述べた。
 ニジェールでは旧宗主国フランスへの反感が根強い。7月の政変でバズム大統領を失脚させた軍政は、仏大使の国外退去と仏軍の撤退を要求したが、マクロン政権は軍政に正統性がないとして応じてこなかった。
 フランスは2013年から西アフリカでイスラム過激派掃討作戦に従事。しかし、旧植民地のマリやブルキナファソでフランスに敵対的な軍政が誕生すると、駐留部隊の撤退を強いられ、ニジェールが重要拠点となっていた。 

(ニュース提供元:時事通信社)