危機発生時における広報の鉄則
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三浦瑠麗氏の炎上を表現5原則から考える
家族が捜査されたり告発されたりした時、一般人であればコメントする必要はありませんが、著名人は何らかのコメントをせざるを得ないでしょう。自分の事業活動への影響を最小限に抑えるには、どう発信・発言したらよいのでしょうか。夫の会社と自宅に家宅捜索が入った三浦瑠麗さんの事例を、信頼・評判の表現5原則から考察します。
2023/03/16
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五輪汚職事件に見る各社の広報対応の差
問題発生時の記者会見開催基準は、通常、危機管理広報マニュアルに明記します。役員不祥事ともなるとマニュアル明記は躊躇するかもしれませんが、筆者が携わった組織ではトップ逮捕も想定した基準を整備しました。今回は東京五輪・パラリンピックを巡るスポンサー契約問題でトップ逮捕が相次いだ事例から、記者会見の開催効果を考えます。
2023/02/09
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危機発生時に漏れてしまいがちな重要な行為とは?
今回は、クライシスコミュニケーションでありがちな組織の過保護対応について。たとえば社員の書き込みの炎上に対し、先に会社が謝罪して事を収めようとするケースです。単にその場を収めるだけでは、再発防止にたどりつけません。静岡県裾野市のさくら保育園の保育士3名が暴行容疑で逮捕されるに至った事件を例に解説します。
2023/01/12
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日大トップ逮捕から1年 信頼は取り戻せたか
9月12日、日本大学の学長ブログがひっそりとスタートしました。林真理子新理事長が積極的な情報開示方針を表明していただけにやや拍子抜けした感があります。日大の理事らの逮捕から1年。信頼回復のためのリカバリーコミュニケーションはできたのかを考えます。
2022/10/13
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不安への寄り添いを欠いたメッセージ戦略のミス
失言にはさまざまケースがあります。内容の意味不明、メッセージキーワードの選択ミス、誤解やミスリード、言ってはいけないことを言ってしまう。今回は、黒田東彦日銀総裁が6月の講演で発言し、批判を浴びた「家計の値上げ許容度が高まってきている」について。これはどのような失言だったのかを考えます。
2022/09/16
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大規模通信障害の初期広報対応はどうすべきか?
大規模通信障害は、災害時には必ず起こるリスクです。しかし7月2日に発生したKDDIの大規模通信障害は人為的問題ですので、回避できる可能性はありました。KDDIの記者会見を絶賛するコメントが広がりましたが、危機管理広報は危機発生時にダメージを最小限にするコミュニケーション活動です。この観点から初期対応の教訓をまとめます。
2022/08/08
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内部通報体制は「外部」ヘルプラインの設置で
6月1日から「改正公益通報者保護法」が施行されました。公益通報者保護法は、組織の不正を内部通報した労働者を保護する法律です。それがなぜ改正されるのか、企業はどうすればいいのか。内部通報制度の構築支援及び運営、コンプライアンス関連のコンサルティングを提供する株式会社アリスヘルプライン代表取締役の松本一成さんにお聞きしました。
2022/07/06
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企業に衝撃与えた吉野家幹部の炎上発言
失言は経営に大きなダメージをもたらすことがあり、回避すべき重要テーマです。最近では大手外食チェーン吉野家幹部の「生娘シャブ漬け」発言が、ネット炎上、マスコミ報道に至って企業イメージが失墜、本人は解任されました。この事例から失言回避の方法を考えます。
2022/06/08
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戦時の企業メッセージに必要な目線
ロシア軍によるウクライナ侵攻。2月24日に起きた直後は短期で終わるのではとの予測でしたが、残念ながら今も続いています。各国がロシアへの経済制裁に踏み切る中、企業も事業のあり方についての方針、メッセージが求められています。戦時に企業はどのようなメッセージを発信するべきなのでしょうか。ファーストリテイリングとトヨタ自動車の2社から考えます。
2022/04/06
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監事・監査役が記者会見をする時代へ
どの会社でも危機管理マニュアルは作成しますが、経営トップや幹部による不正、逮捕の想定シナリオで作成するのは難しい。今後は監査役・監事の役割分担や記者会見での説明責任についても、危機管理マニュアルで盛り込む必要がありそうです。そう考えさせられた日本大学の一連の不祥事を取り上げます。
2022/03/01
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支援するはずがダメージを深める頓珍漢
記者会見に弁護士が同席し、会見の目的やこれまでの経緯をていねいに代理説明することで素晴らしいサポートを果たすことはあります。しかし会見の見せ方や進行、組み立てを工夫しないと、特に会社のトップや議員といった、自身で説明責任を果たすべき立場の方は、かえって印象が悪くなるおそれが否めません。最近の会見から、弁護士同席の失敗事例を解説します。
2021/12/13
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広報の判断ミスがトップ辞任を招いた
不祥事の公表にかかる判断は難しく、さまざま選択肢が考えられます。しかしそれを設計するのが世論・マスコミ対応のプロである広報責任者の役割。そこを軽視すべきではありません。公表タイミングの設計を間違っただけで批判が拡大し、トップを辞任に追い込んでしまうこともあるからです。最近、このことを実感した事例を取り上げて解説します。
2021/11/10
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岸田新総裁の記者会見で注目した3つの質疑応答
岸田文雄氏が自民党新総裁に選ばれ、新総裁としての最初の記者会見が9月29日18時から行われました。回答が難しい質問について、岸田新総裁はどう対応したのか。筆者が着目した質疑応答は「投票結果の内容」「森友問題の説明責任」「会見時間」の3つ。それぞれのポイントを解説します。
2021/10/08
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社員の危機に会社はどんなメッセージを発信する?
企業広報で意外とあたふたしてしまうのは、社員が危機にさらされた時の対応です。「社員のことでいちいちメッセージは出さない」というのが通常のマニュアル対応だと思いますが、それだといざ事が起きた時に社員を守れません。シナリオを準備し、具体的なシーンを想定しておくことが重要です。
2021/09/10
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不祥事後の会社としての行動を検証し発表すべき
調査の弱さを露呈する事件が続いています。五輪開会式の演出担当者の相次ぐ辞任、品質検査不正問題による三菱電機社長の辞任。これらはリスク調査が十分できていなかったことを露呈しています。そしてそれは不正を報道するマスメディアでも同様。記者逮捕をめぐる北海道新聞の「社内報告書」から、不祥事が起きた後の調査と発表、説明責任について取り上げます。
2021/08/04
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東芝「再任否決」につながってしまった広報の無策
不祥事発覚の際の記者会見は、ダメージを最小限にして信頼回復の第一歩とする重要な役割があります。ただ、そこで何のための会見かを明確にしないと失敗します。「方針を明確にする」ことは初動3原則の1つですが、依然、失敗は繰り返されている。その典型が、東芝の永山治取締役会議長による単独記者会見です。何が失敗だったのかを考察します。
2021/07/14
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日本企業に向けられる「ビジネスと人権」の厳しい視線
4月9日、フランスのNGOがユニクロのフランス法人を含む4社をウイグル強制労働や人道に対する罪の隠匿疑いでフランス当局に告訴しました。金融庁と東京証券取引所は、6月に施行する企業統治指針に人権の尊重を求める規定を盛り込みます。こうした問題に企業はどう向き合えばよいのか、日本ウイグル協会の記者会見から予測します。
2021/06/08
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危機時にはトップの服装もメッセージになる
コロナ禍で、トップが防災服を着用するシーンが増えました。危機時の服装には気を付けるべきことが多くあります。服装そのものがメッセージになるからです。今回は、自己演出力が高いといわれる小池百合子東京都知事の服装とそこから伝わるメッセージを考えます。
2021/05/11
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情報を集約するのか、自ら取りにいくのか
危機発生時は現場の状況をトップが正確に把握する必要がありますが、情報が錯そうし、パニックに陥りがちです。「福島原発事故10年検証委員会民間事故調最終報告書」に、興味深い内容がありました。福島第一原発、第二原発の最重要情報の取り方が決定的に違っていたのです。両原発の違いを広報視点で分析します。
2021/05/07
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なぜ菅総理の言葉は国民に響かないのか
危機発生時にトップが何をどのように語るかは、ダメージからのリカバリーに重要な役割を果たします。新型コロナで私が注視してきたのは、総理のメッセージでした。菅総理は安倍前総理にも増して分かりにくいといえます。いったい何がどう分かりにくく、どうすればよいのか、広報視点で解説します。
2021/03/25
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表現力訓練はトップの周囲が隗より始めよ
オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言をして辞任に追い込まれた問題は、典型的なクライシスコミュニケーションの失敗として教訓に満ちています。今回は、トップの失言時のダメージコントロールについて考えます。
2021/03/02
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トップが考えを発信するのも重要な危機管理広報
「カフェ ラ ボエム」「モンスーンカフェ」「権八」などのレストランを運営するグローバルダイニングの長谷川耕三社長は、政府の緊急事態宣言に対し「時短営業せず平常通り」とする公式見解を「1月7日の状況」として出しました。このような発信は、危機管理広報の観点から「あり」です。その理由を解説します。
2021/01/15
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菅総理の「そっけなさ」を補充する女性広報官
記者会見を終了するのはなかなか難しいものです。特に、時間がない時の会見の仕切りは一苦労。菅政権における女性広報官の仕切り方がなかなか見事ですので、今回は1月7日の官邸記者会見を考察し、仕切り方について解説します。
2021/01/13
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アンジャッシュ渡部氏の会見はなぜ失敗したのか
「記者会見」は新製品の「記者発表会」とは異なり、社会の関心時について説明をするため記者の質問に答える時間が多く配分されます。質問の殺到が予測できるわけですから「仕切り役」の存在が欠かせません。今回は仕切り役の重要性について、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建氏が行った12月3日の会見から考えます。
2020/12/16
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「言えない」場合は「言えない理由」を説明する
危機発生時の中で行う記者会見は、想定問答集をつくるのが一苦労です。準備する時間がなかったり、想定外の質問が来たり。そもそも完璧な想定問答集を作成するのは不可能ですから、大切なのは困った質問への対応方法を決めておくこと。準備のポイントを紹介します。
2020/11/25
この事例をみると、高圧受電設備内でDSやCBの異常で停電した場合でも、...
武漢ウィルスがある程度危険だったのはデルタ株まで。もっと言うと、202...
「会社としては社員の安全を最優先とし、ドアをロックしないで避難すること...
相当数いるのはとうに分かっている事。以前のようなひっ迫感が世間にはなく...
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