名古屋港でコンテナを搬出入する作業が6日、すべてのターミナルで再開した。港湾運送事業者で構成する「名古屋港運協会」(名古屋市)が発表した。搬出入を管理するシステムがコンピューターウイルスに感染し、作業ができなくなっていた。
 トヨタ自動車は、システム障害の影響でコンテナの積み込み作業ができないため、輸出部品の梱包(こんぽう)工場の稼働を7日に停止する。トヨタは「海外の車両工場の操業に直ちに影響は出ない」と説明。国内の完成車の生産にも現時点で影響は出ていない。
 港運協会などによると、ウイルスはシステムのデータを暗号化し、解除と引き換えに金銭を要求する「ランサムウエア」。システム障害は4日午前6時半ごろに発生し、丸2日以上たった6日午前7時半ごろに復旧した。同協会はその後、搬出入の再開に向け、コンテナのデータを再入力する作業などを進めた。 
〔写真説明〕システム障害が起きた名古屋港のコンテナターミナル=6日午後、愛知県飛島村
〔写真説明〕名古屋港のシステム障害でコンテナを搬出入できず、再開を待つトラック=6日午後、愛知県飛島村

(ニュース提供元:時事通信社)