日本列島は12日、朝鮮半島南部から東北地方に延びる梅雨前線や上空の寒気などの影響で、各地で激しい雨が降った。午前から午後半ばは九州北部で大雨となり、福岡県久留米市の一部では5段階の警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が一時発令された。夜は北陸で大雨となり、気象庁は午後9時40分ごろ以降、石川県と富山県で、発達した雨雲が連なる線状降水帯が発生したとの情報を相次いで発表した。
 石川県の一部と富山県の大半には土砂災害警戒情報が出された。
 10日の記録的な大雨で土砂災害が相次ぎ7人が死亡した九州北部では、行方不明者2人の捜索が続いた。佐賀県唐津市浜玉町平原では、雨による一時中断を挟みながら日没まで50代男性の捜索を続行。大分県中津市耶馬渓町でも警察や消防が計150人態勢で50代女性の捜索を断続的に続けたが、いずれも発見には至らなかった。
 気象庁は13日ごろにかけ、東北から九州北部の日本海側を中心に大雨になる所があるとして、土砂災害や低地の浸水、河川の増水に警戒するよう呼び掛けた。突風や落雷、ひょうにも注意が必要という。
 東北では15~16日ごろにも前線が停滞し、日本海側を中心に大雨となる恐れがある。
 福岡県大牟田市では3時間雨量が12日午後0時半までに92.5ミリ、熊本県山都町では午後4時10分までに88ミリとなった。
 13日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海と北陸150ミリ、東北と関東甲信、中国、九州北部100ミリ。
 その後、14日午後6時までの同雨量は東海と北陸100~150ミリ、関東甲信50~100ミリ。15日午後6時までの同雨量は北陸100~150ミリ。 

(ニュース提供元:時事通信社)