大型で強い台風6号は3日夜、沖縄県・宮古島北方の海上でほぼ停滞した。これまで西へ進んできたが、4日に進路を東に反転させ、5日から6日にかけて再び沖縄本島や奄美大島に接近する見込み。気象庁は暴風や高波、高潮、大雨に厳重に警戒するよう呼び掛けた。
 6号は7日には九州の南海上、8日には四国沖へ進み、西日本の太平洋側で影響が強まる恐れがある。進路を反転させるのは、日本付近に張り出していた太平洋高気圧が後退するため。
 沖縄県や県警によると、強風で倒壊したとみられる車庫の下敷きとなって1人が死亡したほか、これまでに42人が重軽傷を負った。沖縄電力によると、3日午後6時時点で県内総戸数の17%に当たる約11万世帯で停電が続いている。那覇空港では一部の便の運航が再開したが、空席を求める利用者でターミナルは混雑した。
 石垣市(伊原間)では3日午前2時20分に最大瞬間風速37.7メートル、宮古島市では午前6時15分すぎに同39メートルを観測。同市の午後1時20分までの24時間雨量は271ミリに上った。
 6号は4日午前0時、宮古島の北北西230キロの海上でほぼ停滞した。中心気圧は950ヘクトパスカル、最大風速40メートル、最大瞬間風速55メートル。東側220キロ以内と西側165キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、南側800キロ以内と北側440キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
 4日に予想される最大瞬間風速は沖縄35メートル、奄美30メートル。波の高さは沖縄10メートル、奄美6メートル。5日午前0時までの24時間予想雨量は、沖縄と奄美、九州南部の多い所で150ミリ。その後、6日午前0時までの同雨量は、奄美と九州南部100~200ミリ、沖縄100~150ミリ。7日午前0時までの同雨量は、奄美と九州南部100~200ミリ、沖縄100~150ミリ。 

(ニュース提供元:時事通信社)