【ニューデリー時事】米地質調査所(USGS)によると、ネパール西部で3日午後11時45分(日本時間4日午前3時)ごろ、マグニチュード(M)5.6の地震が起きた。地元警察によると、少なくとも157人が死亡、170人が負傷した。現場では倒壊した家屋の下敷きになるなどした住民の救助活動が続いている。
 ロイター通信によれば、ネパールで起きた地震被害としては、計約9000人が死亡した2015年の大地震以降最悪となった。
 震源地は西部ジュムラ郡付近で、震源の深さは約18キロ。隣接するジャジャルコット郡が特に大きな被害を受けたもようだ。現地からの映像では、れんがや泥で造られた多くの建物が倒壊した。被災地一帯は丘陵地で、村や町が点在。地元の医療機関にはけが人が殺到した。
 ジャジャルコット郡の当局者は時事通信の電話取材に対し、数十人の負傷者が救助を待っていると説明。「今すぐ医療物資や人員が必要だ。中央政府からの支援がなければ、できることは少ない」と語った。
 ダハル首相は4日に被災地入り。病院で被災者を見舞い、「医師団を連れ、薬も持ってきたので治療に問題はない」と述べた。
 発生当時、就寝中の住民も多くいたとみられ、被害が拡大した可能性がある。隣国インドでも揺れを観測した。同国のモディ首相はX(旧ツイッター)に「可能な限りの援助を差し伸べる」と投稿した。 
〔写真説明〕ネパール西部を襲った地震により倒壊した家屋=4日、ジャジャルコット郡(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)