気象庁は9日、伊豆諸島の鳥島近海で10月9日朝に小さな地震と津波が発生した際、地震波が海中を音波として伝わり、宮崎県で震度1~2、鹿児島県・喜界島(喜界町)で震度1の揺れが起きていたと発表した。震度2は2回あり、宮崎県都農町役場で同日午前6時15分と6時27分に観測した。
 音波への変換を経由した地震波は「T波(T相)」と呼ばれる。小笠原諸島・父島で観測されたT波について、音波が海中を秒速1.5キロで遠くの太平洋沿岸まで伝わったと想定し、対応する揺れの観測データがあるか調べたところ、宮崎県の都農町、川南町、木城町と喜界島の計4カ所で見つかった。T波による震度1以上の揺れで発生源が特定された例は初めてという。 

(ニュース提供元:時事通信社)