2023/11/22
防災・危機管理ニュース
「北朝鮮からミサイルが発射されたとみられる」。21日夜、全国瞬時警報システム(Jアラート)が発令されると、沖縄県庁には職員が続々と駆け付け、対応に追われた。ただ、同県では今年3度目となる発令に、那覇市民らからは冷めた声も聞かれた。
県庁舎では職員のほか、迷彩服を着た自衛官も加わり、慌ただしく被害情報を確認。Jアラート発令から30分ほどして「ミサイル通過、ミサイル通過」「ピー、ピー」と警告音が響くと、担当課内は再び騒然とし、職員らが電話対応に当たった。
沖縄本島の大動脈で、交通量の多い宜野湾市の国道330号では、車内でラジオや携帯電話が「建物の中や地下に避難してください」と繰り返した。ただ、路肩に止まる車は見られず、普段通り走行していた。
那覇市中心部でも、気に留める声は少なかった。飲食店従業員の女性(40)=那覇市=は「『またか』と思い、怖くはなかった。こう続くと本当に大変なときに危機感を持てなくなるので良くない」と淡々と話した。
国道を走行していたタクシー運転手の男性(70)=北中城村=は「怖いには怖いが、逃げる地下などない。まともに受け取る人はいないんじゃないか」と無表情。沖縄でJアラートが連発していることには「米軍基地があるからではないか」と語った。
大阪市から出張で那覇市に来ていた男性会社員(28)には、発令を受けて心配した妻と友人から「大丈夫か」と連絡があった。「自分でできることがないので怖い」と興奮した様子で話した。
〔写真説明〕Jアラートを受け、対応に当たる沖縄県の職員ら=21日夜、那覇市の同県庁
(ニュース提供元:時事通信社)
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