【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで24日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の施設がイスラエル軍戦車の砲撃を受け、少なくとも9人が死亡、75人が負傷した。UNRWAのラザリニ事務局長は「戦争の基本ルールをあからさまに無視している」とイスラエルを糾弾した。
 攻撃を受けたのは、UNRWAの職業訓練センター。約3万人の避難民が身を寄せており、着弾した建物には約800人がいたという。
 ロイター通信によると、砲撃に関してイスラエル軍は、広い地域がイスラム組織ハマスの重要な拠点になっていると説明した。ロイターは、ハンユニスの病院2カ所が孤立しており、イスラエル軍が一帯を「主要な標的にしているとみられる」と指摘。ガザ保健当局は、イスラエル軍が同市西部で「大量殺人を行っている」と非難した。
 一方、イスラエルのメディアは、ガザとの境界にあるケレム・シャローム検問所が、ガザへの支援物資搬入への抗議活動で5時間以上にわたり封鎖されたと報じた。デモ隊には、人質や死亡した兵士の家族も含まれ、「最後の人質が帰還するまで物資を入れるな」と訴えた。トラック9台がガザに入ったものの、51台が引き返したという。 

(ニュース提供元:時事通信社)