東南アジア海域で「海の奴隷」のような不当な労働を強いられている漁船乗組員の救出・支援に取り組むタイの活動家パティマ・タンプチャヤクルさんが19日、東京都内の日本記者クラブで会見し、「(日本の)消費者は目の前の魚がどこから来たのか考えてほしい」と呼び掛けた。こうした業態は「違法・無報告・無規制(IUU)漁業」と呼ばれ、世界で問題となっている。
 パティマさんはこれまでミャンマー人やラオス人など3000人以上の救出に携わったといい、活動はドキュメンタリー映画でも取り上げられた。「(違法労働で)漁獲された海産物はさまざまな国に輸出されている」と強調。日本の小売店に対して「仕入れる時、どこから来たか注目してほしい」と語った。 

(ニュース提供元:時事通信社)