【カイロ時事】イスラム組織ハマスの幹部は27日、レバノンのメディアに対し、パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとの戦闘の停止に向けた交渉について「攻撃の完全な停止につながらない譲歩には興味がない」と強調した。一時的な戦闘休止ではなく、無期限の停戦を求める従来の立場を繰り返した形だ。
 交渉の仲介各国は、イスラエルの同意を得て取りまとめた40日間の戦闘休止案をハマス側に伝える方針とされるが、ハマスの報道担当者は27日、米紙ニューヨーク・タイムズに「いかなる新たな提案も受け取っていない」と語った。
 バイデン米大統領は26日、戦闘休止の合意が「近づいている」として、3月4日までの妥結を「望む」と述べた。しかしイスラエル当局者は、ハマスは態度を軟化させていないと指摘。イスラエルも、合意の期限切れ後にガザ最南部ラファに侵攻する構えを崩していない。イスラエル情報筋は米ABCニュースに、バイデン氏の発言にネタニヤフ首相は「驚いていた」と語った。 
〔写真説明〕27日、イスラエルの商都テルアビブで、パレスチナ自治区ガザでの即時停戦と人質の解放を求めるデモの参加者ら(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)