対話型の生成AI(人工知能)「チャットGPT」を開発した米オープンAIは15日、アジアで初となる日本拠点を東京都内に開設したと発表した。日本法人「オープンAIジャパン」を立ち上げ、代表にはアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)ジャパン元社長の長崎忠雄氏が就任。日本法人では法人向けサービスやサポートなどを手掛ける予定で、日本での従業員採用も進める。
 同日、東京都内で開催された記者発表会では、米オープンAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)と長崎氏が登壇した。ライトキャップ氏は、日本語向けに最適化したより高速なチャットGPTを提供すると表明。「日本は非常に重要なマーケットだ」と指摘した上で、「(拠点設立で)日本への投資や可能性を広げられる」と成長期待の高さを強調した。
 長崎氏は「AIツールはあらゆる業種でメリットを享受できる」と話し、生成AIの普及が社会全体の生産性向上につながるとの考えを示した。
 オープンAIは、日本に拠点を設けた理由について、日本政府が先進7カ国(G7)で生成AIの国際的なルール作りの枠組み「広島AIプロセス」を主導したことなどを挙げた。「日本独自のニーズに応える安全なAIツールの開発を目指し、政府や地元企業などと協力していく」(同社)としている。 
〔写真説明〕記者会見で撮影に応じるオープンAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO、左)と日本法人の長崎忠雄代表=15日午後、東京都千代田区
〔写真説明〕日本拠点開設について記者会見するオープンAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)=15日午後、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)