【ワシントン時事】米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は22日、日本や米国のアニメ制作に北朝鮮のアニメーターが関与した疑いがあると明らかにした。北朝鮮が管理していたとみられるクラウドサーバーに、これらアニメの関連ファイルなどが保管されていたという。
 38ノースによると、関与が疑われるのは、7月放送予定のTVアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」のほか、米アニメ「インビンシブル」などの作品。札幌市のアニメ制作会社の名前が入ったファイルもあったという。
 サーバーからは、中国語や朝鮮語のコメントが記載されたアニメの画像などが見つかった。解析した米シンクタンク「スティムソン・センター」のマーティン・ウィリアムズ上級研究員は、米政府に制裁を科されている平壌拠点のアニメ制作会社が関与した可能性があると分析している。
 ウィリアムズ氏は、日米の制作会社が「北朝鮮アニメーターに下請けに出されていたことを知っていた証拠はない」と強調。サーバーには北朝鮮と国境を接し、同国のIT技術者が多く住んでいるとされる中国遼寧省からアクセスがあった。 
〔写真説明〕北朝鮮国旗(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)