2025/06/11
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】世界銀行のアイハン・コーゼ副チーフエコノミストは9日、ワシントンで時事通信のインタビューに応じ、2025年の日本経済について、トランプ米政権の高関税政策と国内食料品価格の高騰を受けて内外需に弱さが見られるとして、従来予想よりも成長が減速するとの見通しを示した。一方、世界経済は景気後退には至らないと明言した。
世銀は10日公表した最新の経済見通しで、日本の25年の実質GDP(国内総生産)伸び率を0.7%と、1月の予想から0.5ポイント下方修正した。コーゼ氏は「明らかに食品インフレは極めて高い」と指摘。成長も鈍化する中、日銀の金融政策決定に際しては「経済やインフレの動向を確認する必要がある」と語った。
世銀は世界経済の25年成長率も2.3%と、前回予想から0.4ポイント下げた。コーゼ氏は、世界の約7割の国で成長見通しを引き下げたと説明。米関税引き上げをきっかけとして、「先行き不透明感が多くの国で投資と消費に影響している」と懸念した。
一方、世界の成長見通しは「景気後退とされる水準よりもはるかに高い」と強調した。米経済は「労働市場が強固だ」としたほか、ユーロ圏や中国経済も、減速しながらも成長を維持すると予測。「課題はあるが、(世界の)経済活動はなお健全だ」と分析した。
コーゼ氏はまた、「ここ3カ月を振り返ると、貿易摩擦は激化したが、現在緊張は緩和しつつある」と語った。貿易面で「大きな混乱があったが、世界的なサプライチェーン(供給網)は依然機能しており、崩壊していない」と評価した。
さらに、「特に新興国や途上国で、貿易障壁を減らすことに改めて注意が集まったのは、ある意味喜ばしい」と言及。摩擦解消に向け、各国に関税や非関税障壁を見直すよう訴えた。
〔写真説明〕インタビューに答える世界銀行のアイハン・コーゼ副チーフエコノミスト=9日、ワシントン
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/17
-
-
余計な情報をつながない安否確認システム
安否確認システム「オクレンジャー」は2006 年に提供を開始したサービス。災害時の初動に欠かせないアプリとして広く認知され、累計ユーザー数260 万を突破した。開発元のパスカルは地域のSIerとして、防災分野以外でもビジネスの高度化に貢献する。社長の井上隆氏に、創業以来の事業コンセプトと今後の展望を聞いた。
2026/03/11
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/03/05
-
ネット風評被害を叩き企業の信頼を守る
ネット社会の「カイシャの病院」として企業の風評被害を治療・予防するソルナは昨年7月、代表交代をともなう事業承継を行いました。創業者の三澤和則氏が代表取締役を退任し、新たに安宅祐樹氏が就任。これまでのサービス価値をさらに高め、企業の信頼の基盤を保全していく構えです。新社長の安宅氏に事業承継の経緯と今後の展望を聞きました。
2026/03/02
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方