11日午前4時16分ごろ、千葉県南部を震源とする地震があり、同県木更津市で震度5強の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは40キロ。地震の規模(マグニチュード)は5.2と推定される。同県や神奈川県で8人が転倒するなどして軽傷を負った。津波はなかった。
 政府は首相官邸危機管理センターに官邸連絡室を設置した。気象庁の鎌谷紀子地震津波監視課長は記者会見し、「揺れの強かった地域では1週間程度、最大震度5強程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。
 震度5弱を観測した千葉県君津市では70代女性が寝室で転倒し、千葉市の70代女性がベッドから落ちるなど県内で5人がけがをした。横浜市保土ケ谷区でも60代女性が自宅で転び、川崎市高津区の50代男性が棚から落ちてきた物に当たり頭を負傷するなどした。
 JR東日本によると、千葉県内を走る内房、外房、久留里各線の一部区間の上下線で運転を見合わせた。
 木更津市の無職庄司秀雄さん(86)は起床時、地震に見舞われた。「ガーンと突き上げてくる感じで、40秒ほどの横揺れだった。急いで窓を開けた。怖かった」と声を震わせた。君津市内の会社員男性(35)は、親族が住む石川県で最大震度6強を観測した能登地震が頭をよぎったといい、「千葉には来ないといいね、と話していたところだった」と語った。
 主な各地の震度は次の通り。
 震度5強=千葉県木更津市
 震度5弱=千葉県君津市
 震度4=千葉市、千葉県市原市、東京都千代田区、横浜市
 震度3=茨城県取手市、さいたま市、静岡県東伊豆町。 
〔写真説明〕千葉県南部を震源とする地震について説明する気象庁の鎌谷紀子地震津波監視課長=11日午前、東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)