政府の地震調査委員会の定例会合が12日開かれ、11日に起きた千葉県南部の最大震度5強(マグニチュード=M5.2)の地震は、関東の陸側プレートの下に沈み込むフィリピン海プレートの内部で発生したと報告された。近くでは、1987年に当時の震度5でM6.7の地震がフィリピン海プレート内部で起きている。
 平田直委員長(東京大名誉教授)は記者会見で、「昨日の地震が起きたから首都直下地震が起きるとは思っていないが、改めてM7程度の地震が起きる可能性が高いと思って備えてほしい」と話した。
 87年の地震では死者2人、負傷者161人の被害が出たほか、多数の住宅が全半壊した。フィリピン海プレートは相模トラフから関東の陸側プレートの下に沈み込み、そのさらに下では太平洋プレートが日本海溝から沈み込んでいる。
 地震調査委は、相模トラフ沿いでのプレートの沈み込みに伴い、M7程度の地震が今後30年以内に起きる確率は70%との長期評価を公表している。 

(ニュース提供元:時事通信社)