東・西日本では2日、梅雨前線の活動が活発化し、太平洋側を中心に大雨となった。気象庁は午前8時すぎに高知県、正午すぎに和歌山県、午後1時すぎに奈良県に「顕著な大雨に関する気象情報」を発表。高知県西部や和歌山県北部、奈良県南部で発達した雨雲が連なる「線状降水帯」が発生したとして、土砂災害や低地の浸水、河川の氾濫に警戒するよう呼び掛けた。高知の線状降水帯は4時間近く続いた。
 線状降水帯は近畿と四国は2日夜まで、東海は2日午後から3日午前にかけて、関東甲信では2日夜から3日午前にかけて発生する可能性がある。
 高知県土佐清水市(三崎観測点)では2日午前8時50分すぎまでの1時間に93ミリの猛烈な雨が降った。午後0時40分までの24時間雨量は同市で376ミリ、三重県熊野市で300.5ミリに上った。
 高知のほか、長野、静岡、岐阜、滋賀、京都、大阪、奈良、和歌山、兵庫、徳島、愛媛、宮崎各府県の一部に土砂災害警戒情報が出され、土佐清水市や堺市、徳島県三好市などが避難指示を発令した。
 梅雨前線に向かって台風2号などの暖かく湿った空気が流れ込み、3日まで非常に激しい雨が降る所がある見込み。交通への影響にも注意が必要。
 3日正午までの24時間予想雨量は多い所で、関東甲信と東海、四国250ミリ、近畿200ミリ、伊豆諸島150ミリ、北陸130ミリ、東北100ミリ。 
〔写真説明〕気象庁ホームページの2日午前9時半現在のレーダー画像に示された高知県の線状降水帯(赤い楕円(だえん)内)(気象庁提供)
〔写真説明〕雨の中、かっぱを着て自転車に乗る人=2日午前、高知市

(ニュース提供元:時事通信社)